夕空に流れる君。

『要春ですよ？おｋの方だけどうぞ』






―――ゆーやけこやけで　ひがくれてー

俺達の前方を親子が歩み、どこか懐かしさを漂わせる童謡を口ずさんでいた。
辺りは温かな夕陽色に染まり返っている。
その中、俺達は帰路の途中。
ふと視線を横にずらすと、以前まで己の近くで過ごすのは当たり前だった春。
だが今はその存在を認めると少なからず安堵する自分がいる。
・・・逆に言えば目に留まることがない場合、その日一日落ち着きのない塚原要になるのだ。
（そしてあの双子共にネチネチと言われ、周囲からは好奇の目で見られるなどと散々なことになってしまう）
そういつの間にか思考に入り込んでいた俺の耳に心地よい声が届く。

「要くん！」

名を呼ぶ彼に愛しさを覚えるが衝動を抑え平常を装った顔で振り向いた。

「どうした春？」
「そら、空見てください。すごく・・・・きれいですよね」

春が真っ直ぐに指す。
指した指の延長先にはくすんだ朱色と石楠花色に塗り替えられている空。
それにちらりと視線をやり、すぐに戻せば視界の端に空へと一心に心を向けて嬉しそうに微笑む彼の横顔。
胸の高鳴りを覚えた俺は。

―――・・・・・あー・・・多分今・・・俺の顔赤ぇんだろーなぁ・・・

決まり悪く熱の集まる頬を掻きながら、自然と口をつく溜息に苦笑を零した。

「ああ。綺麗、だよ」



（不覚にもこの俺が）
（夕陽色に染まるお前に、）






end....





―――
―――――


はい。初のかなしゅんです。

やっぱり良いですね、かなしゅんて。

でも初がこれだと・・・この先が思いやられるなと反省。

要は水面下の自分対自分な闘いをしてれば良い。

春は表情がころころ変わるから要のこと困らせちゃえば良い。

・・・なんて思ってます（笑）

次はひばつなだな。ひばつなに飢えてますこの頃。

なのにスランプなんですよね。わぉ、ばっどたいみんぐ。

それでは。

よおし。ネット徘徊開始だ。